「脂肪細胞」と聞くと、我々ダイエッターたちは反射的に敵認定してしまいます。
できることなら、今すぐにでも体の中から追い出したい!
脂肪細胞こそ、肥満の元凶だからです。
…ところが。
色によって、脂肪細胞にも種類があること、ご存知ですか?
いや~、驚きました。
なんと、ダイエットの味方をしてくれる脂肪細胞がいるんだそう。
痩せる脂肪?
一体、その正体とは?
気になる…痩せる脂肪が本当にあるなら増やしたい…。
ということで、脂肪細胞の種類について、まとめてみました。
脂肪細胞とは
脂肪細胞とは、その名の通り、脂肪を蓄える細胞のことです。
この脂肪がたくさん集まって、脂肪組織を形成し、皮下脂肪や内臓脂肪となります。
一般的に嫌われ者の脂肪ですが、本来は生命維持に欠かせない大切なものです。
外からの衝撃から内臓を守ってくれたり、体温を一定に保ってくれたりと大活躍しているんですよ。
脂肪細胞は3種類ある
そんな脂肪を作る脂肪細胞には、実は色と役割によって種類が3つあります。
1つずつ、紹介していきますね!
白色脂肪細胞
ダイエットの敵・ぷよぷよの贅肉となる脂肪がこの「白色脂肪細胞」です。
白色脂肪細胞は、体の中で余ってしまった糖や脂質を取り込み、エネルギーとして蓄えます。
これ自体は悪いことではないのですが、食べ過ぎや偏った食事などによって、糖や脂質が余りまくってしまった時が大ピンチ。
白色脂肪細胞は風船のように膨らむので、余った糖や脂質を取り込み続けるのです。
しかも、白色脂肪細胞が蓄える脂肪とは、悪名高き「中性脂肪」。
増えた中性脂肪による白色脂肪細胞の肥大化とは、つまり肥満の状態です。
ちょっと恐ろしいですが、中性脂肪でパンパンになった白色脂肪細胞がギュウギュウに集まって皮下脂肪や内臓脂肪を形成しているところをイメージして下さい。
一つ一つの細胞が太れば、贅肉も巨大化するはずですね…。
褐色脂肪細胞
エネルギーを蓄える=中性脂肪を溜め込む白色脂肪細胞とは違い、この褐色脂肪細胞にはなんと、体内の余分なカロリー(脂肪)を熱に変え、放出するという素晴らしい働きがあります。
その詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、首の周り・脇の下・肩甲骨の周り・心臓・腎臓の周りに分布しているそう。
「この細胞がどんどん増えれば痩せられるじゃ~ん」と思ったアナタ、鋭いですが、残念ながら、褐色脂肪細胞は加齢と共にどんどん減ってしまいます。
さらに、大人になってから増やすことも不可能なんだとか。
うーん、全身が褐色脂肪細胞ならよかったのに…。
しかし増えはしませんが、寒冷刺激によって活性化することが分かっています。
ベージュ脂肪細胞
最近発見された、新しい「第3の脂肪細胞」です。
白色と褐色の間をとってベージュと名付けられました。
褐色脂肪細胞と同じような、余分なカロリーを熱に変えて放出する働きがあります。
ところが褐色脂肪細胞との絶対的な違いが、このベージュ脂肪細胞にはあるのです。
それは、ダイエットの敵・白色脂肪細胞が元になって生まれるということ!
褐色脂肪細胞は大人になって増えない…とガッカリしていたダイエッターにとって、なんという朗報!
まだまだ研究の途中ではありますが、白色脂肪細胞がベージュ脂肪細胞となる時、その中性脂肪が燃やされるという現象も確認されているそうです。
どうすればベージュ脂肪細胞が増えるのか、活性化するのか、新たな研究報告が待ち遠しいですね。
まとめ
「痩せる脂肪」とは、脂肪を燃やして熱を生み出す褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞のことでした。
寒冷刺激のほかにも、肩甲骨周りのストレッチも痩せる脂肪の活性化に効果的とのこと。
痩せる脂肪のこれからの活躍に期待せずにはいられません。